文系出身者の建築構造計算 GenS Weblog

建築構造計算に関する情報 と 文系出身のGenSが極めて私見を綴ったWeblogです。たまに趣味ネタも書いてます。


2009年の総括

今年の抱負でも記そうかと思ったけど,一年の総括なしに新しい年の抱負を語っても,反省することもなく同じことの繰り返しになるだけだから,やはり新しい年の始まりに昨年を総括しよう。
今の政治の世界も会社なんかも「総括」ってことが出来てない気がする。
古い組織を解体して新しい組織を作るときに,その組織を統括するマネージャーは必ず「総括」する必要がある。
一定の成果を収め,次のステップへ進むために組織を作り直すのか,それとも失敗だったから組織を解体するのか。もし後者なら統括責任者たるマネージャーはしかるべき責任をとる必要がある。

私の目には,総括しない(出来ない)マネージャー,現場へ責任を押し付けるマネージャーが世の中に溢れているように映る。
とりわけ新人マネージャーにその傾向が強いように思う。多くの部下を抱えて出世したような偉くなったような錯覚と,マネージャーになれば今まで自分が行っていた現場の仕事をしなくて済むと思ってる勘違い。
結果的に現場から心が離れた時点で仕事人としては退化することに気付いていない。

昨年もまた,私の偉大な師匠は,年齢に関係なく構造設計の現場で黙々と物を作っていた。私が勝手に師匠と呼ばせていただいている先生方は沢山いらっしゃるが,きっとご本人の前で師匠と呼んだなら,「お前みたいな不詳の弟子をもった覚えはない」と一喝されるに違いない。
社長や所長と呼ばれる立場になっても,設計現場の最前線で自ら手を動かし,後輩に指導もしながら,よい物を作るという想いを胸に一生懸命働いていらっしゃる。
その大きな背中を見ながら,昨年一年を過ごせたことで,私にとって最良の一年だったといえる。
事業としては,過去最大の経費と最少の売上という結果に終わったが,私はまだこうして生きている。毎月決まった日に給料を戴き,年に二回もボーナスまで戴ける環境を離れて四年余りになるが,それでも私は生きている。
「現場で生きる」と誓ったあの日の自分との約束を違えることなく一年を生きた。

ネガティブな要素も多々あったが,一年を総括して「よし」としたい。
ただ色々な意味において足らなかったかもしれない。もっと出来たんじゃないか?それは今年の抱負にしたい。

今年は,「最後の最後まで納品成果物の品質向上への努力を惜しまない」「前倒しできる仕事は前倒して後半に余裕を持つ」ことを抱負にしたい。

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